金の歴史的高値

トランプ2.0の影響でしょうか、金の価格がジリジリジリジリ上昇してますね。不安定な政策、鶴の一声で変わる政策、不安が金の購入へ走らせるんでしょうね。金価格が過去最高値を更新した主な要因は以下の通りです。

1.米国のトランプ大統領が実施した鉄鋼やアルミニウムに対する25%の関税などの貿易政策が、インフレ懸念や経済減速のリスクを引き起こし、投資家が安全資産である金に資金を移す動きを促進しました。

2.イスラエルによるガザ地区への空爆が激化し、400人以上の死者が出るなど、中東情勢の不安定化が進行しています。ウクライナの停戦交渉、フーシ派空爆などアメリカも多方面作戦になっています。

3.FRBが政策金利を4.25%~4.50%の範囲で維持するとの予想が広がり、低金利環境が金の魅力を高めています。特に、FRBがハト派的な姿勢を示す場合、金価格がさらに上昇する可能性があります。議長は、何もしないことが今の政策だ、と受け取れました。

4.新興国を中心に、外貨準備の分散化を目的として中央銀行が金の購入を増やしており、これが金価格の上昇を後押ししています。ドル不安へのヘッジとして国家単位で買われ続けるみたいです。

米国の利下げが行われても、金の購入は続くだろうとの予測が出ています。それだけあの人は不確定要素の塊なんですね。

ところで、なぜ中央銀行が金を買いたがるのか?

1.金は長い歴史の中で価値を維持してきた資産であり、紙幣のように政府の政策によって価値が変動することがありません。そのため、経済の不安定な時期でも、中央銀行は金を保有することで通貨の信頼性を確保し、経済の安定を図ることができます。

2.現在、多くの国の中央銀行は外貨準備として米ドルを保有していますが、ドルの価値が下落した場合に備えて、資産を分散することが重要になります。金はどの国の通貨にも依存しない資産であり、価値の保存手段として適しています。特に、国際的な政治・経済の変動が大きい時期には、中央銀行は金の保有量を増やすことでリスクを分散しようとします。

3.インフレが進むと通貨の価値が下がりますが、金はその影響を受けにくいため、中央銀行にとってインフレ対策の一つとなります。実際に、世界的にインフレが懸念される時期には、金の価格が上昇し、各国の中央銀行が金を積極的に購入する傾向が見られます。

4.金を多く保有している国は、経済的な安定性が高いとみなされ、国際的な信用力が向上します。特に新興国の中央銀行は、国際的な信頼を得るために金の保有を増やしている傾向があります。

反面、下がるのが原油で、「掘りまくれ」の号令のもと、さらに原油価格は低調なことが予想されます。産油国は下がった分、増産するだろうから、地球環境にとってどうなんでしょうか。自分たちがいなくなった50年後の世界は知ったこっちゃない未来でしょうか。トランプ大統領の政策による影響をまとめると、

1.規制緩和やエネルギー開発の促進を通じて、国内生産の増加を目指しています。これにより、世界的な供給過剰感が強まり、原油価格の下落圧力となる可能性があります。

2.石油輸出国機構(OPEC)に対し、原油価格の引き下げを求める発言を行っています。これは、米国の消費者や経済への影響を考慮したものであり、OPEC産油国に増産を促す意図があります。このような発言は、市場心理に影響を与え、原油価格の変動要因となります。

3.関税の導入は、世界経済の減速懸念を引き起こし、石油需要の伸び悩みを招く可能性があります。これにより、原油価格に下押し圧力がかかることが考えられます。

4.特にイランに対する制裁強化は、原油供給の不安定要因となり、価格の上昇要因となることがあります。例えば、ホルムズ海峡の封鎖リスクが高まれば、原油価格が急騰する可能性があります。

原油価格の下落は、消費者や非産油国にとってはメリットがある一方で、産油国やエネルギー企業には大きな打撃となります。持続可能性を求める上では、マイナスですね。